自宅前を通行するクルマの騒音に腹を立て、道路に釘を埋設して通過車両のタイヤをパンクさせていたとして、警視庁は13日、東京都世田谷区内に在住する50歳の男を器物損壊容疑で逮捕した。男は容疑を大筋で認めている。
警視庁・成城署によると、逮捕された男は2008年1月から8月ごろまでの間、自宅前を通る世田谷区宇奈根1丁目付近の区道にドリルで穴を開け、数本の釘を上向きに約1cm露出させた状態で埋設。現場を通過する車両のタイヤをパンクさせた疑いがもたれている。
現場は丁字路交差点となっており、一時停止義務があることからすべての車両が停止するが、再発進しようとした直後にタイヤがパンクするトラブルが続出。2006年以降、少なくとも26台が被害の届け出を行っていた。
今年2月、現場付近の路面でしゃがみこみ、路面に細工を行う不審な男を通行人が目撃。この際に男は逃走したが、設置されていた防犯カメラの映像から特定。今回の逮捕につなげた。自宅からはドリルや釘、固定に使った瞬間接着剤などが押収されている。
調べに対して男は「クルマの騒音に腹が立った」、「パンクしやすい道ということが定着すれば、通行量が減ると思った」などと供述しているようだ。警察では4件について立件。今後も男を厳しく追及し、余罪の解明を急ぐとしている。