故意に幅寄せして事故誘発 実刑判決

自動車 社会 社会

2007年5月、東京都杉並区内の都道で、自車両の前に割り込んできたバイクに立腹し、このバイクを追い立てて衝突事故を誘発し、運転の男性を死亡させたとして、危険運転致死罪に問われた26歳の男に対する判決公判が9日、東京地裁で開かれた。裁判所は懲役4年6か月の実刑を命じている。

問題の事故は2007年5月27日早朝に発生している。杉並区和泉付近の都道(通称:環七通り)を走行していたバイクが道路左側の歩道に乗り上げ、そのまま信号柱に衝突。運転していた29歳の男性が胸部強打で死亡した。

当初は単独事故が疑われたが、事故を起こしたバイクと競り合うようにして走っていた乗用車が目撃されていたことが判明。目撃情報から24歳(当時)の男が進路を妨害する意図を持ってバイクを追い回し、幅寄せなどを繰り返していたとして、危険運転致死の容疑で逮捕。検察も同罪で起訴している。

9日に開かれた判決公判で、東京地裁の波床昌則裁判長は「被告は前方に割り込んできたバイクに腹を立て、故意にバイクの走行を妨害した」と認定した。

その上で裁判長は「被告は走行妨害を行う意図で車線変更を繰り返しており、その行為は無謀極まりない」、「走行妨害の意図を持った被告の車線変更と、バイクの路外逸脱には相当の因果関係がある」として、被告に対して懲役4年6か月の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集