新日本石油と東京大学先端科学技術研究センターは、先端研内に設置した「ENEOSラボ」での新エネルギー技術の研究開発体制を強化するため、新たに共同研究拠点を開所した。
新日石と先端研は2005年10月から「エネルギーと環境が調和した社会の実現」をテーマに、包括的な組織連携活動を開始し、次世代有機系太陽電池、高出力二次電池用材料、バイオマスなどの分野で共同研究を行うとともに、新日石から先端研研究室への特任准教授の派遣など、人材交流も進めてきた。
2008年に連携活動を強化するため設置したENEOSラボには現在、新日石の研究員3人が常駐し、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構から受託した「ポストシリコン高効率太陽電池」を研究している。
今回、新たに共同研究拠点を開設で、ENEOSラボでは、将来的に新日石の研究員を10人程度まで拡充するなど、研究体制の強化・拡大を図る。最終的には「クールアース50」に掲げられた2050年の温室効果ガス半減に向けて、「発電効率40%・コスト火力発電並みを目標とした超高効率太陽電池」と「革新的な蓄電池」を目指す。
新日石と先端研は今後とも、ENEOSラボを通じ低炭素社会実現に貢献する新エネルギーの革新的な基盤技術の創製とその成果の社会還元、人材の育成を目指す。