日立金属は、ベトナムの工具鋼販売代理店の熱処理炉新設に伴ってベトナムの顧客向けの熱処理サービスを開始すると発表した。今後、工具鋼の需要拡大が予想されるベトナムで、サービス体制を充実することで、顧客ニーズに対応して事業の拡大を図る。
ベトナムでの工具鋼(金型材料)の需要は、世界的な景気の急減速の影響を受け、一時的な調整局面にある。しかし、中・長期的には若年層を中心とした購買意欲の高まりや、中国などからの製造業移転などにより、オートバイや電子部品の現地生産が伸びて、工具鋼の需要が拡大すると見ている。
このため、ベトナムの販売代理店Pro-Vision社が熱処理炉を新設しハノイ地区を中心とした顧客向けに熱処理サービスを開始するのにあわせ、同社に営業員と熱処理の専門技術者を派遣して熱処理サービスを支援する。
今後は、熱処理設備や機械加工設備を増強する計画で、需要が拡大する中で着実に顧客ニーズに対応していく方針だ。