インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)は、トレンチ技術を使ったHEXFETパワーMOSFETを発売した。
耐圧60 - 200Vの12品種で、定格電流(最大ドレイン電流)が従来品に比べて最大60%改善される。用途は、スイッチング電源、産業用の直流モーター、電動工具など。
例えば、耐圧60VのIRFB3006PbFとIRFS3006PbFは、最大ドレイン電流が195Aで、同じパッケージの従来品よりも定格電流が60%も大きくなる。半導体チップ自体の最大ドレイン電流は270Aになる。オン抵抗は、最大値で2.5mΩ、標準値で2.1mΩ。ゲート電荷は標準200nC、最大300nC。動作温度範囲はマイナス55 - 175度(接合部の温度)。
表面実装パッケージの1つである7ピンのD2PAKに収めたIRFS3006-7PPbFは、定格電流がさらに大きく、240A。オン抵抗も最大値で2.1mΩ、標準値で1.5mΩと、D2PAK品よりも小さくなっている。
12品種とも、nチャネルMOSFETで、耐湿性レベル1となっている。1万個購入時の単価は、最も安価なIRFB3006PbFの1.38米ドルから。欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)に準拠している。