年初恒例の警視庁「年頭部隊出動訓練」が9日早朝、新宿区の明治神宮絵画館前で実施された。小雨の中、警察官約2700人が参加した。
警視庁音楽隊の演奏にあわせて、機動隊の隊員を先頭に各部を代表する職員や車両が約30分にわたって行進。警視総監の視閲を受けた。
多数の警察官に混じって、警察犬や騎馬隊の馬も参加。パトカー、白バイ、機動車両のほか、爆発物や生物・化学兵器処理のための特殊車両など約140台も加わった。ヘリコプターは雨天のため参加しなかった。
昨年の東京都内の事件事故では、刑法犯の認知件数が6年連続で減少、交通事故死者数は218人と戦後最少を記録したが、米村敏朗警視総監は「社会全体の閉塞感が強まる中で景気や雇用環境が悪化するなど社会情勢は、いっそう不安定化を強めている」と指摘。
職員に向けて「さらなる治安回復の道のりは楽観することのできない厳しいものとなっている。安全・安心を確実なものとするため、その決意を一層新たに」と、さらなる綱紀粛正を求めた。