名古屋鉄道は、持分法適用会社の福井鉄道について保有する全株式を地元に売却すると発表した。
名鉄は、福井鉄道が1950年代に経営危機となった際の協力要請に応え、株式を引き受け、人的支援を継続的に行ってきた。福井鉄道は、近年厳しい経営環境が続いており、現行の体制での事業存続が困難になっている。
これに伴って福井県をはじめ、地元自治体との間で福井鉄道福武線存続に向けての協議会が組織され、地元自治体による鉄軌道事業土地の買取りや設備更新・維持管理費の補助などの存続スキームをまとめた。
名鉄は、公共交通体系を維持するため、この存続スキームに基づいて保有する全株式24万6899株を譲渡する。売却先はまちづくり福井や鯖江商工会議所、武生駅北パーキングなど。
株券引渡しは12月29日。業績に与える影響は軽微で、3月期の業績予想(連結・個別)の修正はない。