特殊PCソフトでキー形状を特定? 窃盗グループ再逮捕

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神奈川県警は2日、キー形状を表示する特殊なパソコンソフトを参考に合鍵を作り、これを用いてトヨタ車を専門に盗んでいたとして、すでに別の窃盗容疑で逮捕・起訴されたグループのメンバー5人を再逮捕した。被害総額は約5億円とみられている。

神奈川県警・捜査3課によると、窃盗容疑で再逮捕されたのは、窃盗を行っていた38歳の中古車販売業の男ら3人。偽造有印私文書行使容疑で再逮捕されたのは、窃盗していたクルマの輸出書類を偽造していた41歳の男ら2人。

調べによると、窃盗容疑で再逮捕された男らは、パキスタン国籍を持つブローカーの男から入手した“キー作成用パソコンソフト”を用いて、ターゲットとするクルマのキー形状を特定。その場で合鍵を作り、クルマを盗み出していた。犯行は神奈川周辺の1都5県で行われ、約300台(時価総額約5億円)のクルマが被害に遭っていた。

このソフトは、キーシリンダー付近に刻印された番号を入力すると、パソコン画面にキー形状を示すようになっていた。トヨタ車専用だが、トヨタ社内で使われているものなのか、ブローカーが作成したものなのかはわかっていないという。

盗んだクルマは輸出に必要な書類を偽造し、主にロシア方面に流していたとみられる。書類偽造を行った男らは、ブローカーの指示に従い、別グループが盗んできたクルマの書類処理も担当していた。このことから、ブローカーは複数の窃盗実行グループを指揮していたとみられている。

警察では5人を厳しく追及し、窃盗グループの全容解明を急ぐ方針だ。

《石田真一》

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