D1グランプリの第6戦が、8月30・31日に福島県エビスサーキットで開催された。同サーキットの支配人である、06年王者の熊久保信重(YUKE'Sクスコ チームオレンジ ランサー)が優勝。
30・31日は日本各地で天候が不安定となり、福島県も雨が降り、予選・決勝とウェットコンディションの中で行われた。
予選は、ナンバー36(=ポイントランキング36位)の横井昌志がトップ通過。2位もナンバー27の中村直樹、3位もナンバー32の野沢巧と、中位から下位の選手が奮戦してみせた。
さすがに単走1回戦になると、シード選手10名が入るので、上位は、ナンバー1の斉藤太吾(チーム22 フナッツ マークII)はじめナンバー13の熊久保らが占める。しかし予選トップ3の3名はいずれも追走トーナメントに進出を果たした。逆に厳しい展開となったのはナンバー2の野村謙(BLITZ DUNLOP ER34)で16位ギリギリ、ナンバー4の末永正雄は脱落した。
追走トーナメントは、1回戦最初の対戦が早くもヤマ場。ランキング1位の斉藤と2位の野村の対決である。この大一番の勝負に、野村は対戦中の記憶が残ってないというほどのプレッシャーで自滅してしまい、斉藤の勝利。これで、今回で08年王座獲得の目も出てきた斉藤だったが、それを阻止したのが、ナンバー3の03年王者・今村陽一(BOSSシルビア)。ベスト8で斉藤を下すと、準決勝でナンバー9の上野高広を下し、決勝に進出した。
反対ブロックでは、支配人の意地を見せ熊久保が奮戦。07年王者川畑真人(ナンバー7)を1回戦で下すと、ベスト8でナンバー5の手塚強に勝利し、準決勝ではこの日大健闘の中村を退け、決勝に進出した。
王者対決となった決勝は、サドンデスにもつれ込む接戦となるが、今村がわずかながらミスを重ねてしまい、熊久保が勝利した。
今回、斉藤が首位を守ったが、今村が一気に6点差まで詰め寄ってきているのがポイントランキングの状況だ。次戦、08年シーズンの最終戦となる第7戦は、10月25・26日に富士スピードウェイで開催。