【シトロエン C5 日本発表】火星発より地上最高…デザイン重役

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【シトロエン C5 日本発表】火星発より地上最高…デザイン重役
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シトロエンは8月27日、主力のミドルクラス『C5』の新型モデルを発表した(10月1日発売)。

デザイン開発を手がけたシトロエン・スタイルセンターのマーク・ロイド氏は、「世界各地のデザイナーでデザインチームを構成、それぞれの国の市場知識を持ち寄ることで、グローバル商品に相応しいデザインを作ることができた」と、新型C5の内外装について語った。

新型C5の内外装のデザインは確かに綺麗にまとまっており、仕上げもハイレベルだ。が、一方でそのデザインの様々な部分が、他社のモデルに何となく似ているという印象を与えるのも事実だ。リアコンビネーションランプまわりはBMW『3シリーズ』、フロントバンパーの開口部はアウディ『A6』、なだらかな弧を描くサイドウインドウ下部のラインや短いトランクリッドで作られるフォルムは日産『ティアナ』---といった具合である。

シトロエンと言えば、かつては他社が到底作らないようなデザインを連発してきたメーカーだった。最近はその傾向を大幅に弱めてきたとはいえ、『C6』をはじめ、今もって独創性の強いデザインのモデルが多い。発表会ではC5の初期スケッチも披露されたが、きわめて前衛的なスタイリングが提案されていたことがわかる。

なぜC5の生産型のデザインがコンサバティブ(保守的)なものになったのか。ロイド氏は、「Dセグメント(欧州市場でC5、アウディA4などが属するクラス)のユーザーは、多くの市場カテゴリーのなかでも価値観がもっともコンサバティブ。そして今日、彼らの価値基準を握っているのはBMWやアウディなどドイツ車。市場でそれらに対抗するには、同じようなデザイン手法を取るしかない」と、その理由を語る。

「しかし、考えてみてください。15年前、シトロエンは自動車メーカーとしてほとんど死にかけていました。そして、作るクルマはどれも、まるで火星からやってきたかのようなデザインばかりでした。今日もC4、C6は独自性の高いデザインです。C5をデザインするにあたって留意したのは“変わっていること”ではなく、“最高の造形”なのです」(ロイド氏)

新型C5は、欧州市場ではお得意の油圧&エアサスペンション「ハイドラクティブIIIプラス」に加え、シトロエンの大型セダンとしては珍しく金属バネモデルもラインナップされるなど、相当に手堅い商品企画となっている。はたして新世代シトロエンのミドルクラスセダン、日本市場ではどのように受け入れられるだろうか。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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