住友スリーエムは、自動車の運転席・助手席の側面ガラスに貼ることで、赤外線を67%遮ることができる透明断熱フィルム「3Mスコッチティント・オートフィルムピュアカット89」を7月22日から発売する。
夏の直射日光は車内の温度が上昇する大きな原因で、ガラス越しに入る赤外線によってハンドルは握れないほど熱くなる。これらの対策として窓ガラスに遮熱用のフィルムを貼る方法があるが、道路運送車両法の保安基準で運転席および助手席の側面のガラスに着色フィルムを貼り付けた状態での可視光線透過率が70%以上必要と定められており、実質的にはフィルムを貼ることができない。
新製品のピュアカット89は、自動車専用に開発された透明断熱フィルム。特殊な製法により可視光線透過率89%を実現したことで運転席や助手席の側面ガラスへの施工に対応しつつ、暑さの原因となる赤外線を67%遮る。
同社が乗用車を利用して行った比較実験では、フィルム貼り付けの有無によって12度の温度差が確認できたとしている。夏季の日中でもハンドルが熱くならないほか、冷房負荷の軽減を計れることからエアコンを利用した走行時の燃費改善にも結びつく。
また、皮膚の日焼け、シミや内装の褪色の原因とされる紫外線は99%以上カットするが、金属膜を含まないためETCやカーナビゲーションシステムなど室内で使用する電子機器類の電波環境に悪影響を及ぼさない。フィルムの表面にはキズが付きにくい耐摩耗性ハードコートを施してある。
フィルム施工作業は専門店が行う。
製品は、幅が1100mm、長さが15mのロール状。