6月の新車販売で18.2%減を記録したアメリカ最大の自動車メーカー、GMの株価が急落。7月2日に9ドル98セントとなった。GMの株価が10ドルを下回ったのは1954年9月以来初めての事。
GM株に対してはアメリカの大手株式コンサルタント会社が次々に評価の下落を行っており、6月にはゴールドマンサックスがGM株を「様子見」から「売り」へと評価。フィッチは「ジャンク」評価、そして今回メリルリンチがGM株の買い付け額目標を28ドルから7ドルへと急落させたことなどが今回の株価下落の引き金になった。
金融アナリストの間ではGMのアメリカ国内シェアは現在の22.1%からさらに下落し、今年全体で19 - 20%にまで落ち込む、との予想も立てられている。
GMと同じくジャンクボンド扱いを受けたクライスラーグループは、CEO自らが「倒産の可能性はない」と会見を開かねばならない事態となった。またフォードモーターも数十年来の株安で7月2日には4ドル36セントを記録。このため現在フォード株の買い付けを進めているトラシンダ社の持ち株比率が急激に上がる可能性も指摘されている。
基幹産業である自動車株の全面安は他の産業にも大きな影響を与え、ダウ、ナスダックともに下落を続けており、これがアメリカ経済に暗い影を落としている。