三菱化学、採算悪化で高純度テレフタル酸を減産へ

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三菱化学は、高純度テレフタル酸(PTA)を減産すると発表した。中国を中心とするポリエステルチェーンの不振、原油価格高騰を背景にPTAの採算が悪化しており、大規模な生産調整に入る。

三菱化学と寧波三菱化学(中国)は、4月末から当面の間、20 - 30%の減産を実施する。

三菱化学インドネシアは、現在国外市場への輸出は行っていないものの、4月末から当面の間、インドネシア国内向け販売量に応じ減産率5 - 10%を実施する。

三南石油化学(韓国)は年産55万トンの1系列で定期修理の5月初旬への前倒しと、更に2週間の停止期間延長を決定した。これにより定期修理期間は5月初旬から5月下旬までとなる。加えて第3四半期(7 - 9月)に予定していた別の1系列でも2週間の定期修理を6月に前倒しする。

一方、中東・インドではポリエステルが好調。また、MCC PTA インディア社(インド)は3月下旬に生産トラブルにより約3週間生産停止しており、国内競合PTAメーカーでの生産トラブルも発生している。このため、インド国内のPTA市場の需給はタイトな状況が続いており、インドでは減産を行わず当面はフル稼働を維持する。

今後もポリエステル・PTA市場の回復、採算の改善が見られないときは、更なる減産を実施する。

《レスポンス編集部》

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