2000年8月の三宅島噴火以来7年半ぶりの再開で、順調な滑り出しを続ける全日空羽田‐三宅島航空路。
「一人でも多くの人に三宅村を見ていただければ、それが我々のパワーの源になる。今後とも末永く温かいご支援をいただき、三宅村を愛していただければ」と、平野三宅村長は航路再開式典で話した。せっかくの黄金週間だから一度訪れてみたいが、気になるのは運賃だ。
東海汽船で行く竹芝桟橋‐三宅島は6930円(2等)だが、それと比較すると、羽田‐三宅島の全日空便は、正規料金で1万5800円。2倍以上の開きがある。
「でも、往復割引なら片道1万2100円。旅割などの割引を使えば今なら9800円です。船とさほど変わらないでしょう」(全日空広報担当者)
往復割引はピーク時を除き、空席があればいつでも使える。旅割は28日前までの予約で、予約日を動かせない。ちょっとしたやりくりをすれば、運賃は安く抑えられそうだ。しかも、船便なら6時間以上かかるが、航空機なら40分から45分で到着する。
全日空のボンバルディア「DHC8-Q300」は、航空機には珍しく前方に、対面式でボックス席のようになったシートがある。
ただ、羽田‐三宅島間を航空機が飛ぶのは正午前後の一往復。東海汽船の場合、竹芝桟橋を出発するのは午後10時過ぎ。三宅島には早朝5時過ぎには到着する。限られた日数で、最大限“島滞在”を楽むことができる。陸上交通にたとえると、空路が新幹線だとすれば、船便は夜行バスのような気安さはある。