【PENTAX K20D 使ってみた 1】過酷なモーターショー取材に耐えられるか?

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【PENTAX K20D 使ってみた 1】過酷なモーターショー取材に耐えられるか?
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名機K10Dの後継モデル

PENTAX『K20D』は、日欧のカメラ賞を総なめにした『K10D』(2006年11月発売)の後継モデル。ボディ内手振れ補正、ダストリムーバブル、防塵・防滴ボディ、ハイパープログラムに代表される多彩な操作系インターフェースなど、前モデルの主要機能をバージョンアップさせつつ、APS-Cサイズとしては最多(2008年3月現在)の1460万画素CMOSセンサーやライブビュー機能を搭載するなど、さらなる多機能化・高画質化を追求したハイアマチュア向け一眼レフだ。

◆カメラにとっては特殊かつシビアなモーターショー取材

モーターショー取材は、カメラやレンズにとって非常に特殊かつシビアな撮影条件といえる。

たとえばプレスカンファレンスでは、コンセプトカーのベールが取られる一瞬を逃さないレスポンスが要求される。真っ暗なステージに色温度の違うスポットが乱れ飛び、スモークが焚かれてワールドプレミアのコンセプトカーが登場する、そんなシチュエーションがとても多い。また、メッキパーツが多用される車両にスポットライトが当たっていたりと、オートフォーカス(AF)性能・オートホワイトバランス(AWB)や露出性能も試される。

会場は屋内のため周囲の明るさは充分でなく、20分の1あるいは30分の1というシャッタースピードでの撮影もあるため、手振れ補正機能のサポートは必須。感度も必然的にISO400、800と上げざるを得なくなるため、高感度のノイズ耐性も気になるところだ。

撮影はプレスカンファレンスにとどまらず、会場全体写真からプレスカンファレンス、車両単体とディテール、果てはコンパニオンにも及ぶため、広角から望遠まで幅広い画角でレンズを揃える必要がある。さらに1日にシャッターを切る回数は1000を超える。時間の限られたプレスデーで、どれだけミスなくスムーズに撮影がこなせるかは、カメラの性能も重要なポイントになるわけだ。

なお、撮影のスタイルだが、よほど特殊な環境でない限り基本的にAv(絞り優先)としている。中央重点測光・中央点測距、撮影条件に応じて手動で感度をISO200 - 800に変更する程度で、ほとんどカメラ任せだ。

◆撮影の流れを妨げないリニアな操作感

これまで編集部では、1年半ほど前に購入したK100Dでモーターショー撮影をおこなっていた。K100Dだけを使っている際はとくに不満はなかったが、K20Dと直接比較すると、やはりその差は歴然だ。

まず、触った瞬間にわかる堅牢感、そしてファインダーの見やすさはさすが上級機。AFの合焦スピード、レリーズタイムラグ、AWBの精度など、こちらの操作に対してK20Dはリニアに反応してくれる。取り立ててレスポンスが早い、というわけではないのだが、カメラを構える / 被写体にピントを合わる / シャッターを押す / という一連の動作が非常にスムーズなのだ。AFに迷いがないのでレリーズの瞬間に一瞬タイミングが遅れる、ということがない。

レンズについては、プレスカンファレンスでは200mm以上の望遠レンズを用いることもあるが、車両エクステリアで70mm、インテリアは25mm程度がベストの画角といえる(いずれも35mm換算)。その意味ではPENTAXのDA 16-45mm F4 ED ALはドンピシャの画角を備えた標準ズームレンズで、大いに活躍してくれた。レンズについてはまたあとで触れよう。

自動露出(AE)も秀逸だ。これまで使ってきたK100Dでは、とくに照明がめまぐるしく変化するプレスカンファレンスで露出のオートブラケットが不可欠だったが、K20Dはブラケットを使わずとも適正露出を外すことはなかった。

そして極めつけはAWB。K100Dは暖色系の照明があたると赤を強く出す傾向があったが、K20Dではそれが見事に解消された。AE精度、AFスピード、AWBについては他者に比べてPENTAXが若干遅れを取っていた部分なので進化というよりも改善といえる。しかしこの改善によって、ブラケットや露出補正の必要が激減して、効率的に仕事が進んだのは確か。このほか、ミラーショックの小ささ、自由度の高いボタンやダイヤルの機能割り当てなど、使い方に応じたカスタマイズができるのも、ハイアマチュアモデルならではの特長といえる。

《北島友和》

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