『MINIクラブマン』は標準のMINIに対してホイールベースが80mm延長されていることもあり、フットワークや乗り心地に関しても異なるセッティングに仕上げられている。
マーケティングプロダクトマネージャーを担当する西山雄一郎さんは「クラブマンは全長やホイールベースが標準のMINIよりも長く、車両重量が重くなっていることもあり、スプリングやダンパーには専用のチューニングが施されています」
「走らせたフィーリングは幾分マイルドに感じられると思いますが、MINIの持ち味であるゴーカート感覚のフットワークは損なわないように味付けしています」とコメント。
実際にクラブマンを走らせてみると、確かに標準のMINIよりも快適性が高くまとめられている。ホイールベースが長くなったこともあり、ピッチングが抑えられ、高速道路を走っていても跳ねるような挙動が感じられなくなった。
スポーツサスを標準装備した「クーパーS」では多少ハードな面が残っているが、サスペンション自体のあたりも柔らかくなり乗り心地は向上している。
ハンドリングも標準のMINIに比べると幾分マイルドになっているが、それでもこのクラスではスポーティな部類なので、軽快感のある走りはスポイルされていない。その上でコーナーリング中にアクセルを戻しても巻き込むような挙動が出にくくなっているので、ワインディングも安心して走れるセッティングにまとまっている。
MINIクラブマンは軽快感を大きく損なうことなく、乗り心地や挙動を安定させているので、ミニフリークではない一般的なユーザーが乗るなら、こちらほうが乗りやすく感じるはずだ。