被害者を400mひきずって死亡させた少年に不定期実刑の判決

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昨年11月、兵庫県尼崎市内の国道171号で乗用車を運転中に赤信号を無視して交差点に進入し、横断中の女性をはねた上、約400m引きずって死亡させたとして、自動車運転過失致死などの罪に問われた19歳少年に対する判決公判が24日、神戸地裁尼崎支部で開かれた。裁判所は懲役2 - 3年の不定期刑を命じた。

問題の事件は2007年11月28日早朝に発生している。尼崎市西昆陽1丁目付近の国道171号を青信号に従って横断していた42歳の女性が、赤信号を無視して進行してきた乗用車にはねられた。クルマは路上に倒れた女性を底部に挟みこんだまま、一方通行の市道を逆走して逃走。女性は約420mに渡って引きずられ、全身を強打したことが原因で死亡している。

クルマはそのまま逃走したが、警察は後に出頭してきた19歳少年を危険運転致死などの容疑で逮捕。少年は「赤信号無視で捕まるのが嫌で逃げた」などと供述。検察は危険運転罪での起訴は見送り、自動車運転過失致死罪で起訴していた。

24日に行われた判決公判で、神戸地裁尼崎支部の高松晃司裁判官は「被告は女性をはねたことを認識しながらも、一度も停止することなく走り続けた」と認定した。その上で裁判官は「人命軽視も甚だしく、相当の刑を処す必要がある」として、被告に対して少年法の規定に基づき、懲役2年から3年の不定期刑(実刑)を言い渡した。

《石田真一》

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