日産自動車は、アメリカ国内での需要の低下から、同社のメキシコ工場での生産を一部カットする方針であることを発表した。
現時点でメキシコ・アグアスカリエンテスにある『セントラ』、『ヴァーサ』をアメリカ輸出用に生産している工場は一時的に生産をストップしており、今月だけで合計7日間無稼働となる。
日産ではこの生産調整の結果、今年の生産台数がどれだけカットになるか、などの詳細は発表していない。昨年の実績ではこの工場は月産2万6000台のペースで稼働していた。
北米自由貿易協定の産物として、ビッグ3をはじめ多くのメーカーが賃金が安くアメリカへの輸送コストも安いメキシコでの工場建設を進めて来たが、現在のアメリカ自動車市場の冷え込みに最も打撃を受けているのもメキシコだ。
まだリストラなどの具体的な失業率の増加は見られていないが、今後の状況によってはアメリカ-メキシコ間の経済問題にも発展しそうだ。