三菱化学、コバルトを低減した正極材を量産へ

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三菱化学は、水島事業所にリチウムイオン二次電池用の正極材の量産設備を新設すると発表した。

三菱化学は10年以上にわたる正極材開発の成果として、ハイブリッド自動車用途に適した高出力特性を持ち、高価なコバルトの含有比率を低減した正極材の開発に成功している。

2005年から坂出事業所で量産化技術の検討を進めてきたが、今回、水島事業所に本格量産の第一歩として、年産600トン規模の製造設備を新設する。稼働開始時期は、2009年秋の予定。

リチウムイオン二次電池は、携帯電話、ノート型パソコンなど、携帯用小型電子機器の急速な普及に伴って需要が急増している。また、ニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池に比べ、平均電圧が約3倍とエネルギー密度が高く、電池の軽量化や小型化が図れるため、今後はハイブリッド自動車や電動工具用二次電池など新たな用途にも採用が見込まれている。

同社では、電解液、負極材に加え、今回の正極材の本格量産を開始することでリチウムイオン二次電池材料のトータルソリューションプロバイダーとして、電池材料ビジネスの拡大を図る構えだ。

《レスポンス編集部》

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