今年1月、滋賀県守山市内の市道で追突事故を起こしたものの、事故発生を警察に申告せずに現場を離れたとして、滋賀県警が大津署に所属する19歳の巡査を道路交通法違反容疑で書類送検していたことが4日わかった。巡査は依願退職している。
滋賀県警・監察官室によると、問題の事故は1月30日の午後7時ごろ発生した。守山市洲本町付近の市道で信号待ちをしていた乗用車に対し、後ろからきた別の乗用車が追突。クルマ3台が関係する多重衝突に発展した。
追突してきたクルマは事故後の混乱に紛れ、現場からそのまま逃走。警察では当て逃げ事件として捜査を開始したが、逃走したクルマのナンバーを照会したところ、1月になってから大津署に配属されたばかりの19歳巡査のものと判明した。
巡査は調べに対して「気が動転して現場を離れてしまった」と供述。管轄の守山署は事故被害が軽微だったことから、当初は道路交通法違反(事故不申告)として処理していたが、後に被害者2人が打撲などの軽傷を負ったことが後にわかり、自動車運転過失傷害としての調べも進めた。
監察官室は「関係したクルマの破損状況や、被害者の受傷程度が軽い」として懲戒処分は実施せず、2月19日に道交法違反で巡査を書類送検。巡査は同日付けで依願退職している。