英国ウェールズのカーディフ大学、マイク・ローウィ教授がユニークな自動車の代替燃料研究を進めている。なんと、自動車の排ガスに含まれる熱をエネルギーに替え、それで車を走らせる、という究極のリサイクル技術。
システムはサーモエレクトリック・ジェネレーションと呼ばれ、熱を電気エネルギーに変換する。すでにセントラルヒーティングや冷蔵庫などに使われている技術だが、これを自動車に適用することは可能だ、とローウィ教授は力説している。
この研究のメインの目的は、排ガスからなるべくCO2を取り除き、全体の燃費を向上させることだという。排熱が利用できればオルタネーターを使う必要がなくなり、それだけでも燃費が5%アップする、という。
この技術に対し、米国の自動車メーカー各社が興味を示しているものの、英国内では関心が集まっていない、とローウィ教授。
サーモエレクトリック・ジェネレーションはソーラーパネルよりも熱効率が良く、将来に大きな可能性を持つと考えられるが、英国ではこれまで全く注目されていなかった。そこにGMなど米国メーカーが興味を示して来たことで、研究が発展する可能性が出て来たと言う。
様々な代替燃料、燃費向上技術が競われる中、こんな究極の省エネに注目が集まるというのも時代の流れだろうか。