パナソニックサイクルテックの商品企画チームリーダー・福田基雄氏によると、高級電動自転車『チタンフラットロードEB』(14日発表)の商品コンセプトは、「10kmのサイクリングを楽しむ」という意味を込めて「T・E・N」。
電動アシストによる加速は法規で24km/h未満に定められているが、この商品では10kmの距離を30分で走破可能とのこと。主な利用シーンは「健康維持・フィットネス」や「都会のショッピング」、「郊外でのサイクリング」、「週末の通勤」などを想定されている。
特筆すべきはチタン合金で生成された新設計のフレーム。スポーツ自転車ではないものの、電動アシストによって24km/hまで簡単に加速する車両のため、フレームは高剛性に作られている。
フレームの各所は三次元解析によってチューブの肉厚を変えてあり、極限まで軽量化を図っている。また、ダウンチューブは「クアドレート・オーバルダウンチューブ」と名付けられ、ダウンチューブ両端の断面図が異なる形状(楕円形とひし形)になっている。これはスポーツ自転車によく見られる工法で、車体の剛性アップに効果的だ。
一方、フロントフォークはカーボンモノコック製。サスペンション機構は付いておらず、衝撃吸収性を高めるためにカーボンが使われている。
その他のパーツは、26インチホイール、前後輪の油圧ディスクブレーキ、8段変速機、4種類のアシストモードを登載したサイクルコンピューターなど。電動自転車としてはかなり豪華だ。
肝心の心臓部には、非接触型磁歪式トルクセンサー付きのハイパワーモーターが採用された。福田氏によると、「高出力モーターで鋭い加速を体感できます。センサーはパナソニックが世界特許を取得している。電源を切っていてもモーターの抵抗がないため、いつでも快適にサイクリングできます」と、アシストモードON/OFFの両場面を楽しめることをアピールした。