福岡幼児3人死亡の飲酒事故、同乗者らの不起訴不当を申し立て

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昨年8月、福岡県福岡市東区内の市道で、泥酔運転の乗用車がRVに追突し、このRVが橋から転落して幼児3人が死亡する事故について、このRVを運転していた34歳の男性(遺族側)が5日、事故を起こしたクルマに同乗したり、加害者本人に水を飲ませたりした加害者側友人3人の不起訴を不当とする申し立てを福岡検察審査会に対して行った。

問題の事故は2006年8月25日深夜に発生している。福岡市東区奈多付近の市道に架かる「海の中道大橋」で、走行中のRVに対し、後方から猛スピードで走ってきた乗用車が追突。RVは歩道を乗り越えて橋の欄干を破壊、そのまま海に転落した。この事故で幼児3人が溺死、この幼児の父母が打撲などの軽傷を負った。

この事故に関しては、追突した容疑車両を運転していた被告の男(控訴中)の他、事故当時に同乗していた21歳の男性。そして被告から「水を持ってきてくれ」と頼まれ、現場に水を持参して飲ませた21歳の男性2人が道路交通法違反(飲酒運転幇助)容疑で逮捕。後に書類送検されたが、いずれも起訴猶予処分となった。

事故を起こした直後の被告のアルコール検知は水を飲ませた後に行っており、公判ではこの際に採取した数値で被告の泥酔状態が否認される一因にもなった。このため遺族側は「事故後に水を飲ませる行為は明らかな証拠隠滅であり、これを起訴猶予とした福岡地検の判断には疑問がある」として、福岡検察審査会に対して不起訴不当の申し立てを行った。

《石田真一》

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