フォルクスワーゲン・オブ・アメリカは6日、シカゴモーターショーで北米専用の7人乗りミニバン『ルータン』を発表した。
アニメの題名を思わせるネーミング(特に由来は無いとのこと)の新型ミニバンは、カナダオンタリオ州ウィンザー工場で生産される。クライスラーからのOEM供給。
VWによると欧州生産のミニバンを北米で販売することは、為替を含め価格的に困難も多いことから、クライスラーのOEMを受けるのが最善との判断を下したとのこと。クライスラー・タウンアンドカントリー/ダッジ・グランドキャラバンのVWバージョンというポジションで、プラットフォームも共有する。
心臓部は、クライスラー製の3.8リットル(197hp)と4.0リットル(253hp)のV6ガソリンエンジンだが、サスペンションとハンドリングについては、ユーロピアンテイストの走りを実現すべく、VWが独自にドイツでチューニングを行った。
エクステリアにもVWモデルらしさを打ち出すユーロピアンデザインを採用。電動オペレーション機構を持つ両側のスライドドア以外のボディパネル、ライト、グリル類は、すべてルータン専用だ。
インテリアもクライスラーグループの「ストー&ゴー」シートをあえて採用せず、2列目はコンベンショナルなキャプテンシートとする等、スイッチ類に至る細部にまでルータン専用デザインが用いられた。
9インチLCDのリアエンターテイメントシステムや電動オペレーションのテールゲート、計13個のカップホルダーなど、ミニバンに必要な装備も充実。安全装備もトラクションコントロールやスタビリティーコントロールなどが標準装備される。
正式な価格発表は先になるがベースプライスは2万5000ドル以下、2009年モデルとして年末までに発売されるとのこと。