イタリアを代表する工業デサイナー、エットーレ・ソットサスが12月31日、ミラノの自宅で心臓病とインフルエンザを併発して死去した。90歳。代表作にオリベッティ『バレンタイン』など。
ソットサスは1917年オーストリア、インスブルック生まれ。1939年トリノ工科大学建築学科を卒業後、1947年に自身のスタジオを開業した。
1958年、オリベッティ社のデザイン顧問に就任。1969年には、生涯の代表作となるポータブル・タイプライター、バレンタインをペニー・A. キングとの共作で発表した。その軽快な赤いボディは、タイプライターだけでなく、従来の事務機デザインの概念にも革命をもたらした。
1981年にはデザイン集団『メンフィス』の設立に参画。数々のモダン家具のデザインに関わった。
イタリアの権威ある工業デザイン賞『コンパッソ・ドーロ』を、生涯3回にわたり受賞。昨2007年4月のミラノ・デザインウィークでは、スフォルツェスコ城会場のエントランスをデザインした。