大矢アキオ『喰いすぎ注意』…安藤美姫に食べてほしかった

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大矢アキオ『喰いすぎ注意』…安藤美姫に食べてほしかった
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 これがイタリア式リニューアルだ

イータリー開店のおかげで、リンゴット地区のキャラクターはオフィス街からショッピング街へと脱皮を遂げた。

とくに週末は大賑わいだ。イタリアのデパートには原則として“デパ地下”がない。だから、このように食料品が一堂に揃った「のれん街」は、人々にかなりのインパクトを与えている。「もう少し早くできていれば、五輪に来た荒川静香も安藤美姫も遊べただろうに」と思うと残念である。

とにかくイタリアのリニューアルは時間がかかる。前述のようにリンゴットもイータリーも、工場操業停止からリニューアル・オープンまで20年以上を要している。実はイータリーの背後にあった元パスタ工場も、スペイン系チェーンホテルとして生まれ変わるまで相当な時間放置されていたものだ。

2001年に閉鎖された日産村山工場が、僅か5年後に巨大ショッピングモールに生まれ変わったのからすると、なんともスローである。だが、慎重なリニューアルのおかげで歴史的意義のある20世紀の建築物が蘇ったともいえる。何でもかんでも壊して建て替える日本方式と、どちらが良いかは難しいところである。

そんなことを考えながら、イータリーのレストランで晩メシを食べた。多くの店はアルバイト店員に任せてばかりではなく、店主自ら本店から頻繁に出向いて調理している。彼らは誰でも「ウチで使ってるファリーナ(小麦粉)はさ……」と熱く説明してくれる。

嬉しいのだが、イタリア人ゆえ始まると結構長い。おかげで遅くなり、最後は東京の松屋で豚丼並盛を食すごとく急いで掻っ込む羽目になった。その足で、明日のおやつを確保すべく近所のスーパーに駆け込んだ。

イータリーで高品質な食品を買えばいいのだが、円安ユーロ高のご時世、ボクは節約、節約である。ところが、こちらも閉店間際だった。イタリアの商業施設における閉店はあっけない。「蛍の光」が流れる代わりに「早くレジに進んで」と切羽詰まった大声の館内アナウンスが流れ、客がいようと照明をバシバシ端から切ってゆく。

イタリアで閉じまいだけは、残念ながらスローではない。

Eataly
●住所:Via Nizza, 230 Torino ITALIA
●アクセス:トリノ・ポルタヌォーヴァ駅からバス1番で約10分
●定休日:年中無休
●営業時間:10時00分 - 22時30分
●レストラン:12時00分 - 15時00分・19時00分 - 22時15分

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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