横浜ゴムの新型タイヤ『DNA Earth-1』(アースワン)はウェット性能も向上している。オレンジオイルが配合された専用コンパウンド「ナノパワーゴム」によってしなやかさが増し、タイヤが路面により密着し、さらに新たに開発されたトレッドパターンが相乗効果をもたらす。
横浜ゴムのエコタイヤの新製品、DNAアースワン発表会(13日)、PC第一設計部グループリーダー斎藤賢介氏による解説が行われた。
同社テストコースにおいて、水深2.5mmの路面で、ふたり乗りのトヨタ『カローラランクス』で100km/hからのウェット制動テストでは、停止まで47.5mを記録。従来製品『DNA ECOS』との比較で、3.4m短縮することに成功した。タイヤサイズは、DNAアースワンが「EP400」(195/65R15 91H)で、DNA ECOSが「ES300」(195/65R15 91S)でのテストである。
トレッドパターンの特徴は「リブ+ブロック」を基調とした高剛性パターン。新要素のひとつが「ウェアコントロールショルダー」だ。ブロックに隣接する周方向のリブが特徴で、偏摩耗(ヒールアンドトゥ摩耗)を抑制する。
「アロウグルーブ」も新要素のひとつだ。矢印形をした溝で、ウェット性能と静粛性を実現する。これらに、従来製品にも導入されている操縦安定性の「センターリブ」や静粛性の「サイレントカーフ」などを組み合わせて、制動性能などあらゆる性能が高次元でバランスしたというわけだ。
さらに静粛性に関してもテストが実施されており、テストコースのロードノイズ路走行時の車内音の測定比較で、DNA ECOS比で、0.3dB低減の70.6dBを実現している。