新日鉄は、拡大する高級鋼需要への製造対応力を強化するため、君津製鉄所製鋼工場に、鋼の二次精錬設備である脱ガス設備を1基増設することを決定したと発表した。
脱ガス設備は、溶鋼中の水素、炭素を除去する設備で、エネルギー向け厚板鋼板や自動車用鋼板など、高級鋼の製造に必要な設備のひとつ。
脱ガス設備については、今年4月に八幡製鉄所及び名古屋製鉄所で1基ずつ増設を完了しており、今回の君津製鉄所での増設により、これまでの設備投資を含め、一貫での高級鋼対応力が一層強化されることになる。
真空脱ガス設備の増設は2009年下期に完成する予定で、設備能力は年間200万トン。投資額は約100億円の予定。