三井化学とその子会社のプライムポリマーはこのほど、インドにポリプロピレン(PP)自動車材の主要拡大に対応するため新会社を設立した。13日に現地で起工式を行う。
会社名はミツイ・プライム・アドバンスド・コンポジッツ・インデアで、資本金は4.3億ルピー(約13億円)。三井化学が80%、プライムポリマーが20%、それぞれ出資する。場所はデリー市から南西に120km行ったところにある、ラジャスタン州ニムラナ市の開発工業団地。2009年4月の商業運転開始を目指し、年産能力1万5000トンのプラントを建設する。社長はプライムポリマー出身の木原敏秀氏が務める。
インドの自動車市場は年率15%で拡大し、自動車販売台数は昨年の130万台から2010年には210万台に達すると見られている。日系の自動車メーカーも相次いで進出し、三井化学の自動車・産業材事業部長である大多和保彦執行役員も「インドでのビジネスを急ぐ必要がある」と話していた。
今年2月には駐在事務所を開設し、新会社設立の準備を進めてきた。そして今回、新会社設立に至ったわけだが、三井化学グループにとっては北米、タイ、中国に続く海外での生産拠点となる。
三井化学は自動車関連ビジネスをコア中のコアと位置づけており、3本柱の一つであるPP自動車材事業の拡大を積極的に図っていく方針だ。