東京モーターショー、トヨタブースの奥にはF1マシン「TF107」が展示されている。一般的に、こうした展示会などでは“型落ち”のマシンが飾られることが多いが、今回展示されているのは、07年モデルだ。ヤルノ・トゥルーリが搭乗した12号車である。
同社モータースポーツ部主幹森谷昌弘氏は、19日から21日にかけて行われたブラジルGPで使用しなかったパーツで構成したという。今シーズン前半で使われていたモノコックに、夏場のハンガリーGPの辺りの空力パーツを装備しているそうだ。
しかし、いくらすでに使われていないパーツとはいえ、シーズン中のマシンを展示することに問題はないのだろうか。ライバルチームの人間が写真を撮れる公開展示である。「ディフューザーだけは隠してあります」との回答。後方からのぞき込んでみると、ディフューザーの詳細な形状がわからないよう、フタをしてある。まだ他チームには見せられない企業秘密があるマシンが展示されているのだ。
なお、このマシンは11月25日の「トヨタ モータースポーツ フェスティバル 2007」で使用される模様で、本物のエンジン「RVX-07」も搭載済み。エンジンにはいちど火が入っているようで、上方排気のエキゾーストパイプは熱による変色がある。