パトカーを高速で振り切る…パニック状態を認めず

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昨年10月、香川県高松市内でパトカーから逃走する際に路外逸脱して道路右側の歩道に乗り上げ、自転車の男性をはねて死亡させたとして危険運転致死傷罪に問われていた24歳の男に対する判決公判が7日、高松地裁で開かれた。裁判所は懲役4年6カ月の実刑を命じている。

問題の事故は2006年10月29日未明に発生した。信号無視を行ったとしてパトカーに追跡されていた乗用車が高松市屋島西町付近の市道を走行中に対向車線側に逸脱。そのまま道路右側の歩道に乗り上げ、自転車で走行していた59歳の男性に衝突した。この事故で男性は死亡。逸脱車に同乗していた20歳の女性も打撲などの軽傷を負った。

逸脱車は約130km/hで逃走しており、検察では極めて悪質と判断して危険運転致死傷罪で起訴。これに対して弁護側は「当時の被告はパニックになっており、高速度で走行している実感はなかった」と、故意による高速度走行でないことを主張していた。

7日に行われた判決公判で、高松地裁の菊池則明裁判長は「被告が逃走を開始したのは、警官に交通違反を現認されたから」と認定した。その上で裁判長は「被告は検挙から逃れるため最高速度をはるかに上回って走行しており、その犯行の様態には終始合理性があり、完全責任能力があった」として、パニック状態だったという被告弁護側の主張を退けた。

そして「交通法規への規範意識が極めて希薄であり、危険性が高く悪質な犯行で刑事責任は重い」などとして、懲役4年6カ月の実刑を言い渡している。
《石田真一》

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