無免許運転で4人死傷の事故を起こした少年、起訴事実否認

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昨年9月、兵庫県加古川市内の国道250号で乗用車を無免許で運転し、同乗の少年4人を死傷させたとして危険運転致死傷などの罪に問われた17歳の少年に対する初公判が4日、神戸地裁姫路支部で行われた。被告の少年は「運転していない」と起訴事実を否認している。

問題の事故は2006年9月23日未明に発生している。加古川市尾上町今福付近の国道250号を走行していた乗用車が道路左側の縁石に乗り上げた後に街路樹へ激突。クルマは車体が前後に二分するように大破し、乗っていた15-16歳の少年5人のうち、3人が死亡。2人が重軽傷を負った。死亡した3人はいずれも車外に放出されていた。

警察では重傷を負った当時16歳の少年(被告)がクルマを運転していたものと判断。少年は「自分は運転していない」とこれを否認したが、ハンドルに付着していた指紋や、受傷状況から推測できる乗車位置などの証拠を積み重ねて危険運転致死傷などで送検。検察は神戸家裁姫路支部に送致したが、家裁は刑事処分相当と判断。逆送致され、成人と同様に起訴された。

4日に開かれた初公判で、被告の少年は「自分は運転していない」と起訴事実を否認している。これに対して検察側は冒頭陳述で「被告は事故直前までに友人と運転を交代していた」、「スピードによるスリルを味わい、速度の限界に挑戦しようと下り坂で140km/hまで加速。この直後に制御困難となって事故に至った」と指摘した。

《石田真一》

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