NTNは、同社の従来品と同等のトルク容量を維持しながら小型・軽量化した「小型クラッチ内蔵プーリ」を開発したと発表した。
クラッチ内蔵プーリは、主にトルク変動が大きいディーゼルエンジンのオルタネータ(発電機)に装着され、ベルトの張力変動を小さくすることで、ベルト寿命の向上とベルトスリップ音の発生を防止している。また、ガソリンエンジンでも、燃費改善のための直噴化やアイドル回転数の低下などによりベルトの張力変動が大きくなる傾向にあり、クラッチ内蔵プーリの需要が高まる見通し。
最近は車両の軽量化やエンジン回りのコンパクト化要求により、エンジン補機類の小型、軽量化のニーズも強く、クラッチ内蔵プーリに対しても高トルク容量で小型・軽量なものが求められている。同社が今回開発した小型クラッチ内蔵プーリは、軸の内外径形状の見直し、スプラグ式クラッチのスプラグを最適化することで、従来品のトルク容量を維持しつつ、プーリ径の7mm小型化と120gの軽量化した。
同社では、ディーゼルエンジンと低燃費ガソリンエンジンを対象に、今回開発した製品をグローバルに市場展開していく方針だ。