トヨタ自動車は12日、新世代のエンジン動弁機構として注目されている吸気バルブのリフト(移動)量と開閉タイミングを連続可変制御できるエンジンを開発、近々発表する新型車の2.0リットルエンジンに搭載すると発表した。国産車では初の商品化となる。
トヨタは新機構を「バルブマチック」という名称にした。吸気バルブの開閉タイミングの連続制御はすでに一般的になっているが、従来は一定だったバルブのリフト量も自在に制御することで、低燃費と動力性能の向上につなげる。
吸気量をアクセルと連動したスロットルバルブの開閉量でなく、バルブのリフト量で制御するためロスを大幅に低下でき、性能向上につながる。トヨタは2.0リットルエンジンの場合、5−10%の燃費向上と10%以上の出力向上が図れるとしている。
同様のエンジンは日産自動車がすでに「VVEL」として技術発表し、今秋発売のインフィティ『G37』クーペに第1弾として搭載する計画。また、ホンダは「進化型VTEC」エンジンとして09年中の投入を計画している。
世界では独BMWが2002年から「バルブトロニック」の名称で、市販モデルへの搭載を始めている。