日本で販売されている「バイオガソリン」は、レギュラーガソリンに対して、バイオETBEを7%混合させたもので、エタノール3%を直接混合させた「E3」相当のものとなる。混合させるバイオETBEは日本国内では生産できず、フランスから調達している。
バイオETBEの調達に関してはバイオマス燃料供給有限責任事業組合(JBSL)が行い、フランスから日本に輸送。販売は国内の元売10社で行うが、現状では量が少ないことから各社での精製は行わず、新日本石油の根岸製油所が一括して担当する。精製されたバイオガソリン全量を石油連盟が仕入れ、国内10社の石油元売に対して販売するという、複雑な形態となる。
2007年4月から2009年3月までの2年間が実証試験の期間として定められており、この間に流通の実証はもちろん、ガソリンスタンドの地下タンクからの漏洩対策とその監視。そして販売を行うガソリンスタンドが地下水脈の上にないかなどの調査が行われる。バイオETBEが水と混和することはないが、エタノールは水と混和する性質がある。このため、エタノール分が地下水脈に漏れ出す危険性やその対策を含めて調査する必要があるというわけだ。
バイオガソリンが現在発売されている50カ所のガソリンスタンドについては、真下に地下水脈がなく、施設も新しくて「地下タンクからの漏洩が基本的に起こりえない」という立地条件をクリアしたものが選ばれている。2008年度には販売拠点を100カ所に増やす予定だが、こうした調査を経てから決定される。