昨年11月、東京都足立区内の区道を横断中の車いすに乗用車が衝突し、2人が死傷したひき逃げ事故について、警視庁は26日、30歳の男をひき逃げ容疑で逮捕した。現場周辺に設置されていた防犯カメラの撮影した映像などから容疑車両を特定したという。
警視庁・交通捜査課によると、問題の事故は2006年11月5日の午後1時45分ごろ発生した。足立区栗原2丁目付近の区道で、横断歩道を渡っていた91歳の女性が乗った車いすと、これを介助していた53歳の女性に対し、交差点をバックしてきた乗用車が衝突した。
車いすは側面から押されるようにして横転。乗っていた女性は頭部を強打して収容先の病院で死亡。介助の女性も打撲などの軽傷を負った。
クルマはそのまま逃走。警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始。現場周辺に設置されていた防犯カメラや、目撃者の証言から衝突したクルマを特定し、同区内に在住する30歳の男から任意で事情を聞いていた。
その結果、男は「衝突したのは認識していた。たいしたことないと思い、その場から走り去った」と容疑を認めたため、業務上過失致死傷と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。