引きずった自覚がない 殺人未遂を否定

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昨年4月、千葉県柏市内で市道で帰宅途中の女子高校生をクルマで次々とはね、うち1人を約400m引きずるなどして重軽傷を負わせ、殺人未遂と危険運転致傷の罪に問われた43歳の男に対する公判が19日、千葉地裁松戸支部で開かれた。弁護側は最終弁論で「殺人未遂罪にはあたらない」と主張している。

問題の事故は2006年4月25日夕方、柏市新柏1丁目付近の市道で発生した。自転車で帰宅中の女子高校生3人が青信号に従って道路を横断していたところ、赤信号を無視して進入してきた乗用車が衝突した。3人は次々とはねられたが、このうち1人は車体底部に挟まれたまま約400mに渡って引きずられ、骨盤などを折る重傷を負った。

クルマはそのまま逃走したが、目撃情報から42歳(当時)の男を特定して逮捕。後に殺人未遂と危険運転致傷の罪で起訴された。

これまでの公判で検察側は「被告には未必の殺意が生じていた」と主張していたが、最終弁論で弁護側は「被告に実行行為の認識がなかった」と主張。殺人未遂罪には当たらないと反論した。

検察側が「未必の殺意」の根拠とした被告の供述についても「内容が二転三転しており、そのことからも供述の任意性が疑われる。供述調書に信用性はない」とした。

《石田真一》

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