12月29日午前、山口県山口市内の中国自動車道上り線で、乗用車やトラックなど12台が関係する多重衝突事故が発生し、5人が打撲などの軽傷を負った。現場付近では数時間前から急激な降雪があり、夏タイヤのクルマがこれに対応できなかったとみられる。
山口県警・高速隊によると、事故が起きたのは12月29日の午前9時5分ごろ。山口市小郡真名付近の中国自動車道上り線で、24歳の男性が運転する乗用車がアイスバーンでハンドルを取られてスリップ。第2車線(追越車線)で停止したところ、後続の2台が避けられずに次々と追突。さらに後方でも急ブレーキを掛けたクルマに別のクルマが突っ込むなどして、結果として約50mの距離で3カ所の衝突が起きるなど、車両12台が関係する多重衝突事故に発展。5人が打撲などの軽傷を負った。
現場は片側2車線。緩やかな右カーブとなっており、第2車線で停止した車両が後方からは見え難い状態だった。現場では事故の数時間前から発達した低気圧通過に伴う急激な降雪があり、5-10cmの雪が積もっていた。だが、事故の発端となった車両は夏タイヤのものが多く、圧雪路面に対応できずにスリップしたとみられている。事故に気づいて急減速をしたことからスリップに陥ったクルマもあったようだ。
この事故の影響により、中国自動車道上り線は事故現場を含む美祢−小郡インターチェンジ間が数時間に渡って不通となった。