無免許ひき逃げの男に実刑判決

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今年9月、静岡県浜松市内の国道152号で乗用車を無免許運転中に自転車との衝突事故を起こし、相手を死亡させるひき逃げ事故を起こしたとして、業務上過失致死などの罪に問われた22歳のペルー国籍の男に対する判決公判が20日、静岡地裁浜松支部で開かれた。裁判所は懲役3年の実刑を命じている。

問題の事故は今年9月19日未明に発生した。浜松市和田町付近の国道152号で、自転車で道路を横断していた18歳の女性が進行してきた乗用車にはねられた。女性は全身を強打して死亡。クルマはそのまま現場から逃走したが、後にクルマを無免許で運転していたペルー国籍を持つ22歳の男と、この男にクルマを貸していた33歳の日本人の男が逮捕されている。

事件については、運転していた男が無免許であり、飲酒運転の可能性もあったことが捜査の過程で判明している。また、被害者は当初「青信号で道路を横断した」とみられていたが、その後の調べで「赤信号で横断していた可能性が高い」ということがわかっており、被害者にも多少の過失が生じていたとされた。

20日に行われた判決公判で、静岡地裁浜松支部の新谷貴昭裁判官は「被告は自己保身を図る供述を繰り返しており、人命を軽視するような姿勢も顕著である」として悪質性を指摘した。被告弁護側が指摘していた被害者の信号無視については「落ち度が認められる」としながらも、この点を考慮しても被害者の罪状は悪質で、酌量の余地なしと判断。被告に懲役3年の実刑を命じた。

《石田真一》

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