初代『MR2』は、純粋なスポーツカーとしてデザインされたものではなく、「スポーティーコミューター」としてデザインされたという。
11月29日に開かれたトヨタモータースポーツフェスティバル、歴代の「MR」シリーズ開発陣を迎えたトークショーでの話。
初代MR2の有馬チーフエンジニアは、当時のトヨタは、排ガス、安全、燃費、の対策を乗り越えたものの、出来上がったクルマは乗って楽しくないクルマだったと語る。
そこで、安くて楽しいクルマはできないかというところから始まり、ミッドシップ2シーターのクルマ、MR2が生まれたという。
コミューターをコンセプトにしたデザインは、当時のデザイン部門から、「ミッドシップなのに、なぜこんな大人しいデザインにしなければならないのか」と叱られた反発されたそうだ。しかし、当時の営業部門の強い要望で、最初は大人しいミッドシップ2シータを作ったという。
また、クルマの動きを決めるといったとき、いままでは多数決で決めていたものを、MR2に限っては成瀬テストドライバーの言うことで決めていったといい、これが、現在のマスタードライバー制度につながっていった。