【ボルボ S80 新型海外リポート】コンパクトが売りの直6…河村康彦

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まずは、すでに『XC90』に先行搭載されたヤマハ製の4.4リッターV8エンジンを、最近のボルボが好んで用いるハルデックス社製の電子制御カップリングを用いた4WDシャシーと組み合わせた“V8”で走り出してみる。

この「ボルボ初の8気筒セダン」が生み出す加速のフィーリングはさすがに滑らか。6.5秒という0→100km/hデータも示す通り、絶対加速力もつねに余裕じゅうぶんだ。アイシン製の6速ATとのマッチングも合格点。日本での使用を考えてもそのシフトプログラミングに違和感はない。

いっぽう、“3.2”というグレード名が示す通り、「周辺ライバル車たちに対する競争力も考えて」3192ccという排気量が採用されたという新開発の直列6気筒エンジンは、パワーステアリングのポンプやエアコンのコンプレッサーなどの補器類を後方に移してひとまとめとし、「従来の5気筒ユニット比でも3mm長いだけ」というコンパクトさが大きな特徴。

V8エンジンも、敢えてバンク角を60度という“狭角”仕様としてまでクラッシャブル・ゾーンの確保に躍起となった(?)ボルボだが、「さらに最善を尽くすべく6気筒ユニットは直列デザインにこだわった」というのがエンジンの開発担当エンジニア氏のコメントだ。

ちなみに、スウェーデンで開催の国際取材イベントに姿を現したこのエンジニア氏は「米国フォード社の出身」とのこと。ボルボ開発のこの6気筒エンジンはすでにランドローバーの新型『フリーランダー』がその搭載を発表するなど、どうやらフォード・グループ内での“グローバル・エンジン”として採用されて行く気配が濃厚だ。

車両重量的に有利なFWD仕様で乗ったこともあってか、こちら6気筒モデルの動力性能も「必要にして十二分」という印象だった。直6ユニットとはいってもBMW製のそれほどにスイートなテイストを味わわせてくれるというわけではないが、それでも5気筒ユニットに比べるとその回転フィールの滑らかさは、やはりこちらが一枚上手だ。

正直なところ、いずれのモデルもそのフットワークテイストに関しては大きな特徴を感じることはなかった。が、今回のモデルにはS60R/V70Rがその先鞭をつけた電子制御の可変減衰力ダンパー“FOUR-C”が標準装備。従来型よりも全般にフラット感が高まっているのは、その恩恵も大きいはずだ。

《河村康彦》

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