パトカーの追跡から逃れようとしたクルマが今月3日に富山県黒部市内で起こした重傷ひき逃げ事件について、富山県警は11日、このクルマの運転者が事故当時は酒気帯び状態だった可能性が高いことを明らかにした。逮捕された男は飲酒運転の発覚逃れを目的に逃走したことを認めている。
富山県警・黒部署によると、事故が起きたのは3日の午後8時50分ごろ。黒部市三日市付近の県道で同署パトカーが一時停止違反を行った乗用車を発見した。クルマはパトカーからの停止命令を無視し、そのまま逃走を開始。約800m離れた交差点で別の乗用車と出会い頭の衝突事故を起こした。
双方のクルマは大破して自走できなくなったが、逃走車を運転していた男は徒歩でその場から逃走した。被衝突側のクルマを運転していた39歳の女性と、衝突側のクルマに乗っていた同乗者が重傷を負った。
クルマを運転していた男は事故から数時間後に出頭したが、同乗していて重傷を負った友人男性が「酒を飲んだ帰りだった」と大筋で認めていたこともあり、男を追及したところ、「飲酒運転の発覚を恐れて逃げた」と大筋で認めた。
ただし、出頭した段階では残量アルコール分は酒気帯び相当量の基準値以下だったことから、飲酒運転を容認しても責任を問うのは難しいという。