フォードでは新たなキャンペーンの一環として、朝食用のシリアルで大々的な『フュージョン』モデルのキャンペーンを行う。
60万個限定でフュージョンのミニカーを作り、それがおまけとして入ったシリアルの箱を全米の大型小売店「ターゲット」で販売する。このミニカー入りのシリアルボックスには、他と区別するためにフュージョンの写真が箱の表に使われる。
フォードアメリカ社長、マーク・フィールズ氏はこのキャンペーンについて、「これまで新車キャンペーンを行ってはその名前を捨て去る、という行為を繰り返して来たが、フュージョンは使い捨てのネームプレートではない。将来にわたってフュージョンの知名度が上がり、親しまれるようなキャンペーンを考えた結果だ」と語っている。つまりフュージョンのミニカーを手にする子供達が大きくなって本物のフュージョンを購入するという、気の長いキャンペーンなのである。
これに関してアメリカのマーケティング業界では「ナンセンス」という意見も聞かれるが、フォードがフュージョンというモデルを大切に考えている、という姿勢だけは伝わって来る。果たしてこのキャンペーン、20年後に成果は現れるのだろうか?