20日午後、山梨県甲州市内の中央自動車道上り線トンネル内で、燃料切れのために立ち往生していた乗用車に対し、後続の路線高速バスが追突する事故が起きた。バスの乗客乗員にケガはなかったが、乗用車を運転の女性が軽傷を負っている。
山梨県警・高速隊によると、事故が起きたのは20日の午後2時45分ごろ。甲州市大和町初鹿野付近の中央自動車道上り線・笹子トンネル内で、第1車線(走行車線)に立ち往生していた23歳女性が運転する乗用車に対し、後ろから走ってきた山梨交通が運行する路線高速バス(甲府発、新宿行き)が追突した。
この事故によって双方の車両は小破。バスの乗客乗員17人にケガは無かったが、乗用車を運転していた女性は首などを打撲する軽傷を負っている。
女性は「クルマが加速しなくなった」と話していたが、警察が調べたところ、燃料切れであることが判明した。45歳の男性バス運転手は乗用車が減速していることに気づくのが遅れ、そのまま追突したとみられる。このため、警察では「バス側の前方不注意が事故の主因」として、業務上過失傷害容疑でこの運転手から事情を聞いている。
現場は片側2車線の長大トンネル内。トンネル内での事故は最初が小規模であっても、後続のクルマを次々に巻き込んで大規模なものに発展する恐れもあり、警察では「ドライブの前には燃料の有無をチェックすることを怠らないでほしい」と呼びかけている。