食用牛、国道を縦横無尽に逃げ回る

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4日早朝、三重県四日市市内にある食肉加工センターで、大型トラックの荷台から降ろそうとしていた牛1頭が施設外に逃走し、国道1号などを約6kmに渡って走り回る事件が起きた。市内の交通は混乱し、牛を取り押さえようとした男性が体当たりを受け、意識不明の重体となった。

三重県警・四日市南署によると、事件が起きたのは4日の午前6時50分ごろ。四日市市新正付近にある四日市畜産公社・食肉加工センター敷地内で、荷降ろし作業中だった大型トラックから、食肉加工用の牛1頭(約730kg)が所外へ逃げ出した。

牛は国道1号などを逃走。市内を約6kmに渡って走り回ったため、周辺の交通は大混乱。住宅街や商業地域のある道路を逃げまわったため、同署の警官約20人が出動。加工センターの職員7人ともに牛を捕獲を試みるとともに、「興奮した牛が走っています。危険なので絶対に近づかないでください」などと、パトカーによる広報活動を行った。

牛はバスやクルマを使って徐々に包囲されたことで逃げ場を失い、最終的には四日市市昌栄町付近の駐車場に追い詰められたが、牛に捕獲用の縄を掛けたところで再び暴走。加工センター職員の56歳男性を突き飛ばした。男性は転倒した際に頭を強打して意識不明の重体。牛は暴走したがフェンスに激突して死亡した。市民にケガ人は出なかった。

警察ではセンター側や、荷降ろしをしていた55歳のトラック運転手から事情を聞いているが、普段は閉めておく門扉が開けっ放しになっているなど、管理上の不手際がいくつかあったようだ。

《石田真一》

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