青森県警は17日、軽自動車を青森県深浦町内の海岸に面する崖から故意に転落させるなどして、同乗者との心中を図ったとして、56歳の男を同意殺人の容疑で逮捕した。転落前に同乗の女性は死亡していたとみられている。
青森県警・鯵ケ沢署によると、事件が起きたのは16日の午前11時30分ごろ。深浦町横磯付近の海岸で崖からクルマが転落したのを漁業中の人が発見し、警察に届け出た。同署員が現場に急行すると、崖から約20m下の海岸でクルマが大破しており、助手席に同乗していた52歳の女性が死亡しているのを発見。運転席にいた56歳の男は打撲程度の軽傷を負っていた。
この女性は転落以前に死亡していたとみられることから、警察では生存した男から事情を聞いていたが、その結果としてこの2人が自殺を企てていたことが判明した。
2人は15日夜に現場付近に到着し、車内に置いた七輪で木炭を燃焼させ、一酸化炭素中毒による自殺を試みたものの、この際には女性のみが死亡。男は翌朝目覚めてしまった。男はそれに悲観して転落自殺を試みるものの、シートベルトを装着していたために車外放出やダメージの大きな受傷を免れたものとみられる。
警察では「同乗者の死に関与したことは間違いない」と判断。男を同意殺人の容疑で逮捕している。