ひき逃げ事故を起こしたことで免許取り消しになったにも関わらず、その後も日常的にクルマを運転していたとして、道路交通法違反の罪に問われた51歳の元小学校教諭の女に対する判決公判が8日、宮崎地裁で行われた。裁判所は被告の女に対して執行猶予付き判決を命じている。
この女は2004年10月に宮崎市内で軽傷ひき逃げ事故を起こしたことから、2005年4月に免許取り消しの処分を受けるとともに、停職6カ月の懲戒処分も受けていた。
ところが女は停職中の2005年12月4日に日之影町内で無免許運転を行ったとして警察の摘発を受け、その事実を学校に報告しに行こうとした12月6日にも高岡町内で無免許運転を行った。
警察では「無免許運転は常習的に行われた」と判断して道交法違反の現行犯で逮捕。宮崎県教育委員会も事態を重く見て、12月7日に地方公務員法違反(信用失墜行為の禁止)で懲戒免職処分にしている。
8日に開かれた判決公判で、宮崎地裁の高原知明裁判官は、被告が免許取り消し処分を受けた以後も日常的にクルマの運転を続けていたことを指摘。「交通法規を軽んじ続けた被告人の責任は軽くない」として、被告に対して懲役8カ月(執行猶予4年)の有罪判決を言い渡した。