トヨタ自動車は6日、2006年の始業式を行い、渡辺捷昭社長が社員に向けて年頭メッセージを送った。このなかで渡辺社長は今年の課題として、(1)成長に向けた戦略的取り組み強化、(2)成長のための足元固め---の2点を掲げた。
前者では技術開発と現地化の側面があるとし、技術開発については「環境・安全・品質・原価について他社を大きく凌駕する設計や生産技術開発の継続」を訴えた。現地化は海外事業の更なる拡大に備え、「グルーバルな視点での人材育成や現地事業体の自律」を進めたいとしている。
一方の「足元固め」については、昨年の大量リコールを踏まえ、「品質は工程で造り込むという強い意識を持ってほしい」と訴えた。また、原価低減策であるVI(バリュー・イノベーション)活動などを通じたコスト競争力強化の推進にも言及した。さらに社員への「お願い」として「大企業病への流れを阻止してほしい」と強調した。