木材落下、結束が弱いことを被告は認識

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今年10月、鳥取県鳥取市内の国道53号線で、荷崩れを起こした大型トラックから落下した木材が対向車線を走っていた別のトラックに直撃。このトラックの運転手を死亡させたとして業務上過失致死などの罪に問われた65歳の男に対する初公判が20日、鳥取地裁で開かれた。被告の男は起訴事実を全面的に認めている。

問題の事故は10月28日の午前1時25分ごろに発生している。鳥取市河原町釜口付近の国道53号線で、カーブを走行していた大型トレーラーが荷崩れを起こし、荷台から角材(長さ約2m、幅約20cm)が対向車線に向かって落下。このうち1本が対向を走行してきた別の大型トラックの運転席に衝突し、49歳の男性が死亡したというもの。

トラックは現場から逃走していたが、約30分後に発見。運転していた64歳の男(当時)は道路交通法違反(酒気帯び)の現行犯で逮捕されている。男はこの事故を起こす10分前には対向車と接触する事故を起こし、元から結束不十分だった木材がこの接触によってさらに緩んだとみられている。

20日に鳥取地裁で開かれた初公判で、被告の男は起訴事実を全面的に認めている。検察側は「事故前日、兵庫県神戸市内の会社で木材を積み込んだ時点で被告は木材の固定が十分でないことを認識していた」と指摘している。また、被告の妻からは被告が末期がんであることも明らかにされ、情状の酌量と保釈が求められている。

《石田真一》

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