愛媛県警は12日、盗んだクルマを運転中に信号無視を行い、タクシーとの出会い頭衝突事故を起こし、同乗していた友人らに重軽傷を負わせたとして、松山市内に在住する15歳の少年を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ、無免許)の容疑で逮捕した。
愛媛県警・松山東署によると、事件が起きたのは10日の午前3時20分ごろ。松山市立花1丁目付近の県道で、交差点を進行していた乗用車とタクシーが出会い頭に衝突した。乗用車は大破し、15歳の女子中学生2人が腰や足の骨を折る重傷。15歳の男子中学生3人と、16歳の無職少年が打撲などの軽傷を負った。
運転していた15歳の少年は現場から徒歩で逃走したが、「負傷している」との情報を元に市内の病院を調べたところ、頭部を強打したとして入院していることを突き止めた。命に別状はなく、ケガも比較的軽かったことから、警察では少年の退院と同時に業務上過失傷害と道交法違反容疑で逮捕した。
事故を起こしたクルマは市内の自動車販売店から盗まれたものであることも判明したが、少年は警察の調べに対して「自分が運転したのは間違いない」と供述するものの、「頭を打ったからなのか事故の記憶はまったくない。クルマを誰が盗んだのかも覚えていない」と話し、容疑の一部は否認しているという。